手に持つあの冷たかったゼリーは、手の熱によって、さっきの冷えピタのようにぬるくなっている。
「うわっ………」
せっかく、冷やしてくれていたのに……
一口食べると、口の中にグレープの味が広がっていく。
私の大好きなグレープのゼリー。
お腹が空いていたせいか、いつも以上にそれは美味しく感じた。
ぬるい。なんて事はもう、どうでもよくなって。
パクパクと口に入れていく。
すごく……美味しい。
「んっ………ねむ…」
全部を食べ終わった頃。
一気に眠気が私を襲って、目を軽く擦ってあくびをする。
遅いな……翔。
かれこれ10分は経ってる筈なんだけど……
チラッと階段の方に目線を向けても、翔が来る気配はない。



