「アレはただ……傘のお礼で」
素直にそう答えれば、
「本当に?」
グッと顔を近づけられる。
鋭い目つきで、睨まれているような感覚に驚いた。
「う、うん。本当だよ」
「………ふーん。」
納得したかのように、
少し怪訝な表情でもあったが、じっくりと見つめてからスッと離れる。
顔を隠すように後ろを向いた翔からは、
微かにだけど、はぁーっと溜め息が聞こえた。
えっ?なんで、溜め息?
なんで、なんで?っと焦る私に対し、
「………そっか。」
「………うん?」
再度。こちらに振り向いた翔は、ふんわりとした微笑みを見せた。



