一瞬だけど触れたそれ。
目を開ければ目の前で微笑む翔。
「顔、真っ赤」
「……うるさい」
すると翔は心底嬉しそうな笑みを浮かべて
「そろそろ慣れてよ」
再度、私の唇を塞いだ。
慣れる日なんて、くるのだろうか。
付き合って結構経つ今でも
翔の甘いテクニックに溺れて溶けそうになる。
「恥ずかしがる藍も、可愛いけどね」
「っ!」
その言葉に、
私の顔はもっと真っ赤になってるはず。
「もうキスしない!」
「いいよ、それで。藍がいいなら」
「うっ…」
楽しそうにクスクス笑う翔。
「冗談だよ、冗談。
ほら、目閉じろよ」
「っ…………」
そしてまた
その甘い甘いテクニックによって
私は翔に溺れていく。
嫉妬してほしい。
そんな小さな夢は
意外と簡単に叶っていたみたいです。
-end-



