「………ごめん」
翔は私に背を向けて、そう静かな声で謝られる。
「いや、えと………」
どうしよう。
すごく気まずい…
嫌だったから拒否したわけじゃない。
ただまだ心の準備がちゃんとできてなくて…
「………俺、もう我慢できないかも。」
ポツリ。
呟くように言われたそれ。
「ごめんね…こ、心の準備が出来てなくて…その……」
今もまだ心臓がバクバクと速い。
心の準備が出来ていない。なんて言うけど、出来そうにもないな…。
「……無理矢理襲うとか、そんな趣味はないよ。
…けど、今日みたいなことがあったら殴ってでもいいから止めてほしい」
「俺、たぶん欲望おさえれないと思う」って少し困った表情。
殴れって言われても……
ーーコクン。
とりあえず、頷く。
「ん」
すると翔は柔らかい笑みを見せた。
「………翔、なんだかよく喋るようになったね」
なんだか…付き合う前の頃のように。



