無口な彼の妬かせ方






「いたっ…」




「俺、絶対に佐倉を幸せにするからさ。俺にしなよ。絶対その方がいいって」





…なんの根拠もないくせに。




今だけそう言ってさ、とりあえず付き合えればいいって発想なんだろうな。




………翔も、そうなのかな。





「ごめん…付き合えない。…ごめんなさい」





その男の力の強さに、顔を歪めながらも言葉を発した。




脳内はモヤモヤしたままで、なんだか複雑な気持ちになる。




翔もそうだったとしたら…




ズキっ、と胸が痛くなった。





「………っなんでだよ」





ボソっと聞こえたそれ。




その男の力が急に弱くなったかと思えば、




「チッ」と舌打ちが聞こえて。





「っ…!」





肩を掴んでいた手が素早く私の手首の方に移動し、




背中に強い衝撃を感じたのと同時に、近くの壁に抑えつけられた。