無口な彼の妬かせ方





バ、バレてる?



クイクイと私の髪の毛を軽く引っ張る翔は、



私と目が合うとニヤッと笑みを浮かべた。




「お前が嘘をつく時は、必ず、髪の毛を触る」




その癖直せよっ、



なんて苦笑しながら言う翔に私は目を大きく見開けた。




「そんな事してた?」


「…………………」




コクリ、と頷く翔。



自分自身でも気づかなかった事を、



翔は気づいていたみたいで。




「俺に嘘は通じないよ」




ふっ、と鼻で笑ってきた。



その瞬間に身体中がかあーっと熱くなって、




「っ……翔のバーカ」




べー、と舌を出して反抗する。



せっかくサプライズにしようとしてたのに、



バレたら意味がない。