無口な彼の妬かせ方





蓮side






廊下の角を曲がろうとした時、



ポツリとそこに一人の女の子が立っていた。



その子は俺に気がつくと、



「あっ……」なんて少し怯えた声を出す。




「………なにしてんの?




………唯ちゃん。」




俺は作り笑顔を浮かべた。




「っ………」




紛れもなく、その子は唯ちゃんで。



気まずそうに俺から目を逸らす。




「………まあ、どうでもいいけど」




お前なんて、



別に興味なんかねーよ。



スッ、と唯ちゃんの前を通り過ぎる。




「ま、待って!」




けど俺の服の袖を軽く掴まれた事によって、



俺の動きはピタリと止まった。