無口な彼の妬かせ方





「……っ………」




ウルッと視界が揺らいだ。



感情がこもってしまったのか、涙がこみ上げる。



いけない、いけない……



ついさっき、泣かないって誓った所なのに……泣いてどうするのよ。




「っ、」




グッとそれを堪える。



約束と違うじゃん……。




「………なあ、」




ゆっくりと翔は顔をあげた。



肩に掛かっていた重みが一気に消える。



近い距離な為、翔の低い声が耳に響いてピクッと反応した。



握られていた手をゆっくりと離されて、



温もった手に冷たい風が触れる。



やっぱり……呆れられた?




「お前……なにかと、


…………勘違いしすぎ。」


「……………え?」



けれど。



私の思っていた事と、翔の言葉は違っていて。



呆れられたというよりも、なんだか嬉しそうな表情をする翔。



ゆったりとした笑みを見せる翔に、



またしても私は浮かれてしまっていて……




「ほんと……もう。


どうなっても知らねーからな…」