「あっ……ヤバッ」
涙腺が緩んで、
ホロリと涙が浮かぶ。
………ダメ。
絶対泣かないと決めたの。
泣いたら私の負けを確信したみたいで……嫌なんだ。
泣きそうになっていたけれど、それをグッと堪える。
その為に顔を俯かせていれば、
私の身体にフワリと軽い何かが掛けられた。
「………っは?」
何よ……コレ…
怪訝そうに顔をあげると、
「その姿じゃ寒いだろ。何か着てから外出ろよなー」
溜め息をついて、呆れたように私を見る蓮がいた。
「………なによ」
何しに来たのよ……。
私を見下しにでも来たわけ?
あーうざい、うざい。
私はコイツが苦手で仕方が無い。
「寒いだろうなーって思ってさ。その姿でよく外に出れたよな」
「………うっさい」
けれど。
私にこうやって自分のパーカーを掛けてくれたのは……
嬉しかった。
寒さに耐えていた身体が、徐々に温かくなっていく。



