「翔ちゃんに……彼女…」
俺が教室の中に戻った頃、
唯はボソッそう呟いていた。
ギリッ、と。
下唇を噛み締めて目つきが鋭く変わっている。
「絶対……潰す。」
翔ちゃんの彼女になるのは、私なんだから。
他の人じゃ、アリエナイ。
グッと手に力をいれて、唯は自分の教室へと戻って行った。
「蓮、お前ほんと何言ったんだよ」
「んー?秘密」
ニコニコと笑いながら、自分の席に座る蓮。
うぜぇー……
「ほらほら。もう先生来るからお前も座れよ、翔ちゃん」
「殺す」
何が"翔ちゃん"だ。
気持ち悪いのにもほどがある。
バシッ!と。
蓮の頭を力強く叩いてから、しぶしぶ俺も席についた。



