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(やっとゆっくりできる…)




食べ終わったお皿を洗い終えて、倒れ込むようにソファーに座る。ほんと、今日は疲れた…。


アイツのいるこの空間はやっぱり落ち着けないし、さっきみたいに何をしてくるか分からないから警戒していなければならない。


そんな警戒すべき相手は今この部屋にはおらず、私しかいないこの空間はとても静かでシャワーの音が微かに聞こえている程度。




『俺はシャワーでいいから、凛はゆっくり湯船に浸かってね。』




そう言われたけれど、
今はまだお風呂に入る気力がない。




(ちょっと休憩してから入ろう…)




疲れた身体をそのままソファーに横たわらせる。


そこからふわりと香る匂いが
嫌でもアイツのことを思い出させて




(……明日は何を作ろうかな。)




褒められて嬉しかったからって、

"もっと美味しいものを作ってあげたい"

そう思う私は結構ちょろいやつだ。



「ん…」



ウトウトとする目。暖房が効いているからか、次第に睡魔が私を誘い始める。




(……ちょっとだけ…)




暖房にも疲労にも睡魔にも負けた私は
そのまま静かに瞳を閉じた───。