外で行われるスキンシップに眉根を寄せて反抗の意を示し、胸板を押して距離を作ろうとした。けど。





「っ、え」





春は首元の何かに指を引っ掛けると、その物を主張するかのようにクイッと軽く引っ張ってきた。



加えられたその力によってよろりと春の元へ倒れてしまう私の身体。




なに、これ。いつの間に…





「凛は"俺の"だよ」





その言葉とその瞳から伝わるのは


このネックレスがただのネックレスでは無いということ。



そう理解出来たのは、

紛れもなくこの瞬間であって。





「もう絶対に離さないから覚悟して。」





春の体温や匂いで胸の鼓動に体温が上がってくる。




跳ね上がった胸に思考を乱されて


その距離に耐えきれなくなり


私は絞り出すように言葉を発す。





「っ……覚悟はもう出来てるってば…」





この距離に赤くなる私を見つめては

春は艶めいた笑みを浮かべた。








首に付けられたこのネックレスは



この先一生外すことのできない、



春との関係を縛る" 首輪 "という名前なのだ。