「ユキ、食器棚にあるマグとって」 「……マグってマグカップ?」 「うん、二つね。ユキ、ココア飲むでしょ?」 「飲みたい」 出勤前、手早く目玉焼きとウインナーを焼いて、朝ごはんを準備する。 今日も今日とて寒い。家から出たくないな……。 寝起きでボーッとしたユキは、ゆっくりとした動作で食器棚からマグカップを二つ取り、手渡してくれた。 「食べましょう。いただきます」 「いただきます」 ユキはココアを飲んでフワーッと大きなあくびをする。