愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜




 ユキは一緒に住み始めてから、住ませてもらうからには何かしたいと料理をはじめた。 
 だけど、ユキは壊滅的に料理ができない。だけどあまりに一生懸命やるから怒る気にもなれない。


 ダイニングテーブルに並べた卵焼きたちを見て、一息吐く。
 目の前に座り、卵焼きにケチャップをつけて食べ始めたユキに話しかけた。



「……ユキ、これから料理は私がやるから」
「じゃあ、他に僕ができることない? なんでもするよ」
「なんでもって言われても、何かあったかな」
「春香の役に立ちたいんだ」



 可愛いことを言うなぁ……。
 これだから強く言えないんだよね。ユキの柔らかで独特の声が、年下としての魅力を最大に活かしている。


 しかし、私はあることに気が付いた。