たしかに、私はさっきまで満たされていた。なのに……。
「ユキ!だめよ。言うこと聞いて!」
「聞かない。こればかりは無理」
「無理じゃないでしょっ! ちょっ……上に乗らないでっ!」
「春香こそ、僕を拾った時点で分かってたでしょ?」
電気を消した薄暗い部屋、ベッドの上で私にのしかかるのは可愛さのかけらもない野良猫だった。
「諦めて、一緒に寝よう?」
「うっ……」
いや、可愛い……!
首を傾け、甘く囁くユキの言う通り、諦めそうになる。
忘れてた……この子、添い寝しないと寝られないんだった……!!
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