クリーンヒットしたユキの攻撃に呻いていると、顔を覗き込まれる。 至近距離で視線を合わせ、ユキは話を続けた。 「僕から約束を破ることなんて、絶対ないよ。だから、春香はドンと構えて待ってて」 まるで私を安心させるような、包み込むような笑顔に、胸がぎゅっとした。 さっきまで不安がっていた自分のことがとても恥ずかしくなり、目の前のユキの胸に飛び込む。 ユキは笑いながら抱きとめてくれた。 ────これは私達が離れる、一週間前の出来事。 ***