「……春香が、好きだよ」 頭の上から降ってきた優しい声がきっかけで、我慢していた涙がジワジワとユキのコートに染みていく。 雪の降る無人の駅前は、まるで私達だけの世界のようだった。 ずっと一緒にいたい、受け入れるしかないのに、私の心は寂しさに飲まれていく。 その姿は、少し前までの大人ぶった私ではなく、たった一人の恋をする少女のようだった。 ***