笑えてしまうほど動揺を隠し切れていない声色だったと思う。
ちゃんと言えた、私はユキの気持ちを拒絶した。
なのに、私の肩を掴むユキの手の力は強いままだ。
「────違うでしょ、春香」
静かで、酷く真っ直ぐな声が俯いた私の頭上で響いた。
弾かれるように顔を上げると、ユキは私の言葉なんてものともせず、こちらを見つめている。
「春香の、『大人』としての意見なんて聞き飽きた。僕が聞きたいのはそういうことじゃない」
「な、に言って」
「世間体とか、年齢差とか……全部全部分かってる」
「……」
「……春香が、僕の気持ちを受け入れないことも、最初から分かってた」
────分かっていたって?……じゃあ何? それでも……。
困惑し、目を大きく見開く私に、ユキは続ける。



