愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜




 私の目尻からこぼれ落ちる涙を、ユキの親指が拭う。私は震える唇をゆっくりと開いた。



「…………分からないわよ」



 ……嘘、本当は分かっていた。ずっとこのままなんて無理だと。

 
 ユキは決意を固めている。変わらないことよりも、変わることを選んだ。


 ────もう、後戻りはできない。



「きっと、ユキのその感情は……今だけのものよ」



 グッと涙をこらえて俯き、冷静な声色で話す。
 ギリギリと心が軋む、嘘なんてつきたくないのに。