愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜




 でも、この子が私を肯定してくれたから。この子が、ユキが一緒にいてくれたから。



「…………なんで、あんな出会い方だったんだろう」



 あの無人駅でのユキとの出会いは、確かに私を変えてくれた。


 ユキをこの部屋に連れ帰ったことは、全くもって後悔していないのに。あの出会いがあったから、私達はこうやって一緒に居られるのに。



「ユキ」



 ────もしも、ユキと別のどこかで数年後に出会っていたとしたら?