愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜





「……待っててくれて、ありがとう」



 ソファーの隣に膝を付き、幼さが残る寝顔を覗き込む。


 ユキがこの部屋に来てくれたおかげで、私はかなり変わることができた。


 今日秀人に再会してみて、少し前の私だったら気持ちを引きずっていただろうから、自分の気持ちを話すことなんてできなかっただろう。



 ────いつからそんなに柔らかく笑うようになったんだ。



 私は、ちゃんと笑えてる。
 私は私だ。過去に失敗して、人を傷つけてしまったこともあったし、そんな自分に自信なんてこれっぽっちもなかった。