「────春香っ」 名前を呼ばれ、反射的に振り返る。 いつも冷静で淡々としていたはずの秀人の声が、微かに揺れていた気がした。 名前を呼ばれて振り返ると、秀人は若干冷静さを欠いたような声を私に向けた。 「……いつからだ」 「え?」 「いつから、そんなに柔らかく笑うようになった」 「……い、つからって」 その問いに、私は自分の両頰を触る。 私そんなににやけてたつもりもなかったんだけど……。