愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜




「転勤先ではどう?もう慣れた?」
「ああ、不自由はしてない」
「そう、それなら良かったわね。それじゃあ、私そろそろ行くから」



 本格的にもう帰らないと、ユキが心配してしまうかもしれない。
 それに、何だか無性にユキの顔が見たい。さっきまでは帰ることを躊躇っていたのに。



「じゃあね」



 もう会うこともないだろう。
 悲しさは感じなかった。挨拶程度に笑みを向けると、秀人は元から硬い表情をさらに固くさせた。


 早くホームに行かなくては、足を進めようとしたその時。