愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜





 駅前でさくらと別れ、なんだか気持ちが疲れ切ってしまい、駅構内のベンチに深く座って人の流れをジッと見つめる。


 帰ったらユキがいる。最近心乱されることばかりだったから、ちゃんと落ち着いてからアパートに帰りたい。


 深く息を吸い、長く吐く。



「(ユキはきっと私の気持ちを汲んでくれて、触れないようにしてくれてる)」



 だから、それに違和感を覚えてはいけない。
 抱きしめられて眠ることへの安心感とか、あの子の手のひらの温かさとか、全部全部忘れて気持ちをリセットしなくちゃ。


 ……うん、帰ろう。ユキがお腹をすかせて待ってる。