愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜




「(大人として、ユキの幸せを……)」



 ────願っていたのに。
 分かりたくない真実にたどり着いてしまいそうで、指先が微かに震える。


 ユキと一緒に眠るベッドの温もりが心地いいと思ってしまっていること。ユキが私に触れることを咎めつつも、嫌ではなくて自然と受け入れてしまっていること。


 アパートに帰ってユキが居る。この状況に安心感を覚えてしまっていること。 


 ……ユキの笑った顔を見ると、胸の奥がむず痒くてしかたがなかった。全部全部、自分で覆い隠してきた。


 私を分かってくれた、受け入れてくれたユキを……いつか、手放さなくてはならないユキのことを……私は────。