愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜




「ねぇ、私……来ないでって言ったよね」
「……言った」
「じゃあ、なんで来たの? ダメよ。今後こういうことはしないで」
「でも、春香だって連絡くれなかった」



 視線が交わる。折れないという気持ちが嫌だってほど伝わってくる。
 でも……そんなこと言われたって……!!



「しようと思ってたわよ! しようとした!」
「でも、連絡きてない」
「っ……だから、しようと思って席外したら上司が後輩に絡んでたのよ! それを助けたら私が絡まれ出して、それどころじゃなくなっちゃったの!」
「なんで無理にでも振り払わなかったの」
「っ……!!!」



 ────分かっている、ユキは子供だ。社会を知らない子供。


 だから……大人の暗黙のルールとか、我慢とか、そんなこと分からないことは当たり前なんだ。
 今日ユキが来てくれて安心した自分がいたのも確かだ。正直、あのままだと私が爆発しててもおかしくはなかったから。