愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜





「(やばい……お酒臭いこの人)」



 もう23時なのに……。


 って、あれ?私、何か忘れてるような……。待って、私ユキに連絡……。



「春香ちゃん!タクシー代は俺が出すからっ」
「ちょっ……痛いです」



 肩を抱く手を強くされ、痛みで顔が歪む。


 しかし、文句を言おうと上司の顔を見上げ、一気に血の気が引いた。


 上司の真後ろに私のよく知る、キレイな少年が立っていたから。