「あの子がって……!」
ユキは確かに世間知らずだったり突拍子もないことをするけど、誰よりも純粋で寂しがりやで優しい子だ。
だからずっとずっと傷付いていたのに。
昨日、この人は帰り際に自分で言っていた。
『私があの子を追い込んだ』と。
自覚しているのに、なんでこんなにも普通に……!
「この先……ユキとのこと、どうするつもりなんですか? 彼と向き合う気はあるんですか?」
「……向き合う」
冷静さを欠く私の言葉に、ユキのお母さんは間を置き、噛み砕くようにそれを繰り返す。
この人、本当にユキと同じ血が通っているの……?
しかし、次に私の耳に届いたのは、弱々しくとても不安げな声だった。



