『うちにくる?』
────ふと過る。
ユキのことが忘れられず、この子の手を引き走りだしたあの日。
私がした提案で、ユキの瞳に輝きが戻ったのはきっと気のせいではない。
私は、私の決断でこの子を拾った。確かにそうだった。
ユキの『誰かと寄り添って生きていきたい』という言葉に酷く惹かれた。この子の言葉はまるで過去を引きずり続けて強がる、自分の感情の裏返しのようだったから。
私は、間違っていない。きっと誰もがユキに家に帰った方がいいと言う。
……だけど、誰もが言うこと、それが必ずしもユキにとっての正解ではないとしたら?
ユキはふせていた視線を上げ、途切れていた会話を再開する。



