「ユキ、ねぇ」 「……」 「ユキ!!」 しばらく歩いたところで、思ったより大きな声が出てピタリとユキは立ち止まる。 ギュッと握られた腕がズキリと痛んだ。 「……腕、痛いよ」 「……」 「なんで、なにも言わないの?」 その言葉でユキは振り返る。 しかし、そのエメラルドグリーンの目はしっかりと私を映しているようで、別の何かを憎むように揺らめいていた。 ユキの固く結ばれた口元、私と視線は交わっているのに、どこか遠くを見つめるような視線に、心臓がどくりと鳴り、とても動揺した。