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翌朝────
一際目立つ赤髪を駅のホームで見つけた。
「深見先輩。おはようございます」
「うおっ!」
後ろから声をかけただけなのにすごく驚かれた。
昨日、あんなに凄んでいた人とは思えない……。
コソコソ隠れていた深見先輩。
視線の先にいたのは、電車を待って並んでいる人たち。
「あ、まなかっ!」
その中に知り合いを見つけた私は、名前を呼んだ。
セーラー服の女の子──まなか。
こっちに気づいて、小さく手を振ってくれた。
相変わらず、所作も佇まいも美しい。
……なんて思いながら、視線を隣に戻すと。
「な、なんで……お前」
深見先輩が目を丸くして私を見ていた。
その顔は、髪色のように──真っ赤。



