キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜


耐えきれなくなって、私はその場にしゃがみ込んだ。


「うわっ!……サリーちゃん?」

「え、なに!」

「どした?」


私と手を繋いでいた日南先輩は、引っ張られるように足を止められてビックリしている。

日南先輩だけじゃない。
私たちの後ろをついて来ていた青柳先輩たちも、驚いて立ち止まった。


「──っ?!」


私の目から流れ落ちた涙に、先輩たちがギョッとする。


「サリーちゃん!どうした!」

「おい、日南。泣かせるなよ」

「え、俺!?」

「いや、それより、どう……あ、ハンカチハンカチ!」

「俺らが持ってるわけねぇだろ」

「と、とりあえず……は、花森だ!花森呼んで来よう」


私の周りであたふたし始めた先輩たち。
とてもあの問題児集団だとは思えない慌てっぷり。

女の子が泣くのに慣れていないのかな……?