「サリーちゃん」


甘い声で呼ばれて、綺麗な瞳と視線がぶつかる。


ゼロ距離。

それでも足りない、私たちの距離。


自然と目を閉じる。


────唇が重なった。


触れ合える嬉しさを噛み締めるような口づけ。


柔らかくも熱い感触が、焦がれるように交わる。

触れたところから広がる熱がどちらのものかなんて、もうわからない。


息もできないほどの熱に溺れて。


やがて、深く入って来ようとする──


「日南先輩……!?」

「サリーちゃん……まだ足りない」

「でも、ここ……外……」

「じゃあ俺ん家に来て」

「──っ!」


「サリーちゃんで満たして」



縋るような目を向けられて、拒否なんてできない。


……私だってもっと知りたい。