愛良が、閃いた!とでも言うような表情を見せる。


「それならさ、サオを日南先輩まで届けようよ!」

「……届ける?」

「正しくはサオの写真ね。例えば、『#日南先輩まで届け』みたいなハッシュタグをつけて、今日1日写真をいっぱい投稿するの。……もしそれが届いたら、少しは安心するよ」

「使ってないのに届くかな?」

「他の子にも協力してもらって、花森先輩や青柳先輩まで届けば日南先輩にも届くんじゃないかな。あの2人は結構使ってるみたいだし」


「うん!いい!」とすでにやる気満々の愛良。

とそこへ──


「バカなの?」


星野くんが辛らつな言葉で話しかけてきた。

どうやら話を聞いていたみたいで、ため息を漏らす。


「バカってなによ。つーか、なんで星野くんがうちのクラスにいるの?」

「万桜くんから電話があって、坂下に用があるみたいだったから探しに来た」


日南先輩から、電話……?


「「あっ……」」


私と愛良は同時に言葉を失う。