「おかえりー。遅かったね」 教室に戻ると、愛良たちは先にご飯を食べ始めていた。 買って来た3本のドリンクを机の上に置く。 「ありがとう──って、サオのは?」 「え?……あ、忘れてた……」 「なにやってんの、ドジー」 「あはは……」 結局、自分の分を買えなかった。 笑って誤魔化すけど、上手く笑えているのかな……? 固まった表情筋。 笑顔の作り方がわからない。 「……?」 星野くんの視線に気づかないほど、私の意識はぼんやり彼方を向いていた。