キミに溺れる。〜ピンク髪の先輩と派手色な恋を〜


順番が回ってきて、先に3人分の飲み物を買う。


「そうだ、サリーちゃん……」


何にしようかな……と迷っていた私の耳に届いたのは、トーンの落ちた日南先輩の声だった。


初めて聞く──細い声。

消えていきそうな儚さを帯びたそれに、妙な胸騒ぎが起こる。


根拠は何もない。説明もできない。

ただなんとなく……。


だけど、こういう時の漠然とした感覚は、今までの積み重ねで生まれるものだから……。


「寒くなってきたでしょ?……だから、しばらく屋上へ行くのやめようかと思って……みんな、それぞれのクラスで過ごすことにした」


────外れない。


「そうなんですね……」


としか答えられない。


唇の端を上げる日南先輩の顔が無理しているように思えるのは、私がそう思いたいだけ……?