「どんな人なんですか?」
「私にはもったいないくらいカッコいい人で……本当だったら話すこともなかったような人です」
「そんな人と付き合うってどういう感覚なんですか?」
「毎日が夢みたいです。ふわふわして、本当にこれは現実?って思うこともあって。……でも、すごく幸せです」
そう言う柴戸先輩は、恋する女の子そのものだった。
私には見せない、彼氏のことを想う柴戸先輩は本当に可愛くて。ちょっと羨ましくなっちゃう。
「──って、ごめんなさい。こんな話していたら宿題終わらないですね。早く呼びます」
そうして柴戸先輩が呼び出したのは──
「は?」
「え?」
桐生先輩だった。
なぜか日南先輩もくっついて来ている。
「あれ、サリーちゃんだ!」
「どういうこと?」
「なんで、日南先輩たちが……」
「彼氏の桐生くんです」
え────!
柴戸先輩の彼氏って、桐生先輩!?



