背後から現れたのは、まぶたを半分伏せて見下ろす──日南先輩。
「え……、日南だ」
「本物?」
どうやら日南先輩の名前は他校にまで知れ渡っているようで、日南先輩を見ただけで彼らの態度が変わった。
「日南……!店にいたんじゃなかったの?」
「電話が来て外に出たら、みっつたちが見えたから」
現れただけで空気を変える──本当にヒーローみたいな人。
「光石って日南と知り合いなの?」
「……知り合いっていうか、友達」
その瞬間、女子2人の目の色が「女」になった。
「ねぇ!今度、合コンしてくれない?撫高に知り合いがいるって言ってから、ずっと頼まれててさ」
女の武器を使った変わり身の早さ。
一緒にいる男子2人もたじろぐほどに。



