「それじゃあ……私、そろそろ帰りますね」


サリーちゃんが屋上を出て行った後──
憐れむような眼差しが一斉にこちらを向いた。


「日南……お前、ホント……上手くいかねぇな」

「うるせ!余計なお世話だ……!」


あー、泣きたくなってくる。


「まさかサリーに気になる奴がいたとは」

「……いやでもさ、もう気になってないって言ってたし。むしろチャンスじゃん。前向きに!」


……ははは。
乾いた笑いしか出ない。

みっつの気遣いが心に沁みるぜ……。


「えーでも、サリーの返事曖昧じゃなかった?本当にもう気になってないのかねー」

「あおやん!空気読めよ」

「事実だろ」