長女が、孫を連れて病院へ来た。
もう、伝い歩きをしていた。

孫は本当に可愛い。

延命治療に変えて良かったと、心の底から思った。


私の事を「あーちゃん」と呼ぶ孫の姿は、目に入れても痛くない存在だった。



長女は、心配していた。

回復をしない私を、ずっと心配していたしてくれる。

ご飯も、点滴をしてる時はほとんど食べれなかった。
娘が持ってきたプリンだけは、無理してたいらげた。

「美味しいね」

甘味は感じる。
でも、胃の中に入っていく物に拒絶反応がする。

せっかく食べたプリンも、全部吐いてしまった。

長女もまた、優しく背中をさすってくれた。


また、検査だ。


検査ばかりでうんざりする。


私のガンは進行していた。

抗がん剤が効かないのだ。


やっぱり神様は私には居ないようだった。