あっ。
殴りかかろうとしている男性と一瞬目が合った私。
目が合った男性は、敵ではない。
私のよく知る人物──暁だ。
だとしたら、暁が追ってるのは元月城組……!
暁は男性を壁に押し付けると、拳を振り上げ。
拳が当たる──……かと思えば瞬時に男性がしゃがんで必死に逃げる。
──ガンッ!
響き渡る大きな音。
暁の拳は壁に当たって大きな音を立てた。
男性が逃げて、すごい勢いで階段をおりてくる2人。
下にいる私がどうにかしたいところだけど、暁が追ってる男性の手にはナイフが握られているのが見えて……私じゃどうすることもできなかった。
とにかく足を動かして逃げる。
今、このホテルに安全なところなんてない。
どこにいても危険……っ!



