“信じろ”
私の上に跨っていた彼の唇が動いて、私に伝えた言葉。
私はあのあと刺されてない。
岳はナイフを持っていた手とは反対の手に何かを持っていて、それを刺した。
あの時のは、岳が私を刺したフリ。
動こうとするけど、なぜか動かせない体。
背中にあるかたく冷たいもの。
下へと視線を落とせば、縄できつく縛られていた。
次に向ける範囲で首を動かして後ろを見ると、見えた柱。
私は座ったままプール脇にあった柱に縄でぐるぐる巻きに縛りつけられている状態。
そしてその柱の上のほうに巻きつけられているのは……筒状のものから数本の配線が出ているもの。
それには数字が表示されていて、1秒ごとに減っていく。
これは、元月城組の人たちが設置していた──爆弾。



