月夜に笑った悪魔 (番外編)



「私は岳と組んでみたい。だから、私と組んで」


もう一度しっかり言う。

……彼は無言。


だめなのか、と思ったがその数秒後。






「……足引っ張ったら殺す」



物騒な言葉だが、小さく聞こえてきた。


足引っ張ったら殺す、ってことは……。
そういうことは、つまり……組んでくれるってこと、だよね!?


「ありがとう」


お礼を伝えて、彼に強引に被せたのは茶髪のカツラ。


いつ、誰がここにくるかわからない。
岳の白髪は目立つからすぐに被せたんだけど、無理やり被せたせいでギロリと睨まれた。


顔が少し隠れるくらい前髪が長いカツラ。
そのおかげでひと目で月城岳だと気づかれなさそう。




「行こう!」


睨まれているが私はそれを無視して、岳の腕を引っ張り歩き出す。