それだけじゃない。
彼の中には、まだいろんな罪悪感が消えてなくならないのだろう。
争っていた私たちには、本当にいろいろありすぎた。
……まぁ、ぜんぶ私の予想なんだけどさ。
少なくとも、嫌われてはいないと思う。
嫌いなら、今ここで私を痛い目にあわせているだろうし。
こんな、少し顔を歪めただけで手を離したりなんてしない。
……不器用だな、岳は。
もし気にしているんだったら、ぜんぶ気にしなくていいのに。
お互いさまなんだから……。
「岳、私と組んで」
ぐいっとつかんだ目の前の彼のネクタイ。
引き寄せて、まっすぐに見つめた。
至近距離で合う真っ黒な瞳。
「…………」
目が合って、すぐに逸らされる。
それでも私はまっすぐに見続けた。



