月夜に笑った悪魔 (番外編)



それだけじゃない。
彼の中には、まだいろんな罪悪感が消えてなくならないのだろう。



争っていた私たちには、本当にいろいろありすぎた。





……まぁ、ぜんぶ私の予想なんだけどさ。

少なくとも、嫌われてはいないと思う。
嫌いなら、今ここで私を痛い目にあわせているだろうし。


こんな、少し顔を歪めただけで手を離したりなんてしない。



……不器用だな、岳は。
もし気にしているんだったら、ぜんぶ気にしなくていいのに。

お互いさまなんだから……。





「岳、私と組んで」


ぐいっとつかんだ目の前の彼のネクタイ。
引き寄せて、まっすぐに見つめた。


至近距離で合う真っ黒な瞳。


「…………」


目が合って、すぐに逸らされる。
それでも私はまっすぐに見続けた。