……気持ちいい。
暁の熱はやっぱり気持ちいい。




死んでたら、もうこうして触れることもできなくなってたんだよな……。
本当に、生きててよかった。


「ぁっ、やぁっ」



唇を重ねながら、彼の左手が私の入院着の下へ。
腹部あたりから滑りこんでいくからその手をつかむ。




「……待って」


唇を離し、息を乱しながら声を出した。


「ちょっと触るだけ」


彼はぐっと手に力を入れて力づくでも私に触れようとする。


ちょっと、って……。
どこをどうちょっと触る気なんだ。

ここは病院なのに。
それに、暁だったら


「……触るだけじゃ終わらないでしょ。だからヤダ」
「…………」



触るだけじゃ終わらないような気がしてそう言えば、彼は少し不満そうにムスッとする。
そんなに触りたいのか……。