……やっぱりこの女は犬飼組、なんだ。
こいつらが暁を……。
『日南美鈴、あなたが選択したんだよ?あの時あなたが大人しくお金受けとって身を引いていれば、こんなことにはならなかった』
その言葉にさらに込み上げてくる怒り。
手に力が入り、持っていた紙がぐしゃっとシワになる。
「……いったいなにが目的なの」
息をひとつついたあと、低い声を落とした。
『一条暁を私のダーリンにすること、それが私の目的。一目惚れして彼が欲しくなっちゃったの』
私とは反対に、聞こえてくるのは明るいトーン。
……一目惚れって。
好きなのに、こんなことしたの……?
「……好きなのにこんなことするなんてどうかしてる。暁は……暁は今、瓦礫に埋もれてるかも──」
『好きだから、どんな手を使ってでも手に入れたいんじゃん』
……狂ってる。
そんな考え方するなんて……。



