月夜に笑った悪魔 (番外編)




話を聞いて、ドクリと嫌な音をたてた心臓。
指先から冷えていって、持っていた鞄が床に落下。


頭の中が真っ白になる。




そんな、暁が、なんて……。
朝まで一緒にいた、暁が……。




「美鈴ちゃん……!」
「姉御……!」


私に気づいた蒼真たち。



「本当に……本当にすみませんでしたっ!俺が……俺が捕まったばっかりに、こんなことになってしまって……!」


深く頭を下げた1人の組員。
この人が捕まってしまった人……。



……この人は悪くない。
悪いのは、犬飼組とかいう組だ。


一条組のシマを荒らして、組員を誘拐して、暁に1人で行くように指示して、爆弾仕掛けて……。

やってることが汚い。



「…………っ」


暁がこのまま見つからなかったら……
見つかっても息をしていなかったら……


嫌なことばかり考えて、不安になって、声が出ない。
涙だけがただこぼれ落ちていく。