月夜に笑った悪魔 (番外編)



……暁、気にしてるじゃん。
すっごく気にしてるじゃん。


自分は気にしないみたいなこと言ってたクセに……。
また変な決めつけもして……。



「暁のバカっ!!」


大きな声を出すのと同時、座っていた座布団を投げつけて部屋を飛び出した。





……ムカつく。


私、まだ暁からあんなふうに思われてたんだ。
年上と関われば簡単に心が揺らぐ女だと思われてるんだ。


私は暁が好きなのに、ちゃんと伝わってなかったの?
信じてもらえてなかったの?




隣の自分の部屋に行かずに廊下を走り、曲がったところで……どんっ、と人にぶつかった。



「おっと」


ぶつかった衝撃で倒れそうになる体。
その体を支えてくれた、目の前の人物。


私がぶつかったのは……和服姿の暮人さんだった。