「…………」


それを取るには、暁のスウェットの中に手を突っ込まなくちゃいけない。


……私なら恥ずかしがってできない、って思ってるんだろうか。


やってやるんだから。
なんとしてでも音声を消してやる……っ!



私は彼の首元からスウェットの中へと手を突っ込んだ。
「エッチ」、なんて彼は言ってくるけどそんなのは無視。



素肌に触れて、伝わる体温。
暁の言葉は無視しても、私の心臓の音はうるさい。


それでも必死に平静を保とうとしてもそれは無理だったようで、「顔まっか」と彼に笑われた。




彼の胸元あたりにあったスマホ。
手に触れて、すぐに取り出す。