月夜に笑った悪魔 (番外編)



“アレも録れたし”
ふと、思い出す彼のさっきの言葉。


録った、というのは……今の音声のことか。


……そういえば暁は、ボイスレコーダーを普段持ち歩いているんだっけ。
持っておくとシゴトで便利とかそんな理由で……。


私が一条組に来た初日も、ボイスレコーダーで録音された音声を聞かされた。
それはもう、アレは彼の記憶から消したいもの。



昨日のことをはっきりと思い出せないところがあるから、今の音声はおそらくきのう録音されたものだろう。
きっと、吐いたあとの音声……。

また、私はやらかして録られてしまったのか。


「そ、それ消して……っ!」


必死に言うけど、暁は「ヤダ」とひと言。
言うことを素直に聞いてくれる彼じゃない。